地方の子どもにロールモデルを届ける意義
「将来の夢は?」と聞かれたとき、子どもたちが思い浮かべる職業は、身の回りにいる大人の仕事に大きく影響されます。都市部の子どもたちはIT企業やスタートアップで働く人、クリエイターやエンジニアなど多様な職業の大人と出会う機会がありますが、地方ではそうした出会いが限られているのが現状です。
地方の子どもが直面する課題は大きく3つあります。まず、身近な大人の職業が限られがちで、ITエンジニアやデザイナー、研究者、起業家といった職業の人と直接話す機会が少なく、「そういう仕事がある」ということ自体を知らない子どもも少なくありません。次に情報格差の問題があり、インターネットで情報は得られますが「画面越しの情報」と「目の前の人から聞く生の声」では子どもに与えるインパクトが大きく異なります。さらに自己効力感の差として、「自分にもできるかもしれない」と思えるかどうかは、同じような環境から挑戦した先輩の存在に大きく左右されます。
ロールモデルとの出会いは子どもたちに大きな変化をもたらします。存在を知らない職業は選択肢に入りませんが、多様な職業の大人と出会うことで子どもたちの「将来の選択肢」が格段に広がります。また、似た境遇の先輩が活躍している姿を見ることで「自分にもできるかもしれない」という自己効力感が芽生えます。特に地方出身で活躍する社会人の話は、子どもたちに強い共感と勇気を与えます。
newCreator.orgでは、全国各地の学校に講師を派遣し、プログラミングやAI活用の授業を行うとともに、多様なキャリアを持つ社会人との交流の場を提供しています。全国10都道府県以上での出張授業、IT業界で活躍する若手社会人による講演、オンラインを活用した継続的なメンタリングなどを通じて、地方にいても都市部と同じように多様なキャリアの可能性に触れられる環境づくりに取り組んでいます。
子どもの未来は、出会いによって大きく変わります。一人のロールモデルとの出会いが、子どもの人生の転機になることは珍しくありません。地方と都市部の教育格差を縮めるためにも、意識的にロールモデルとの接点をつくっていくことが重要です。
Share:
メディア一覧に戻る