私立高等学校2024年01月

聖パウロ学園高等学校

プライベートGPT導入で実現した安全なAI活用環境

情報セキュリティに対応した教育機関向けプライベートGPTを導入し、生徒と教員が安心してAIを活用できる環境を整備した事例です。


聖パウロ学園高等学校は、東京都八王子市に位置する私立高等学校です。同校では、生成AIの教育活用に早くから注目していましたが、一般的なChatGPTサービスでは情報セキュリティやプライバシー保護の観点から、学校での利用に課題がありました。

そこで、ニュークリエイター・オルグが提供する教育機関向けプライベートGPTを2024年1月に導入し、安全なAI活用環境を実現しました。

導入前の課題

同校が抱えていた主な課題は以下の通りです。

セキュリティ面の懸念

一般的なChatGPTサービスでは、入力されたデータが学習に使用される可能性があり、生徒の個人情報や学習内容が外部に流出するリスクがありました。学校として、安心して使える環境が必要でした。

利用管理の困難さ

生徒一人ひとりが個人アカウントを作成する方式では、誰がどのように使っているか把握することが難しく、不適切な使用を防ぐことができませんでした。

コスト面の不透明さ

従量課金制のサービスでは、月々の費用が予測できず、予算管理が困難でした。また、個人契約では保護者の負担が大きくなる懸念がありました。

導入の経緯

同校の情報科担当教員が、教育現場でのAI活用について情報収集する中で、ニュークリエイター・オルグのプライベートGPTサービスを知りました。

教育機関向けに設計されたセキュリティ機能、生徒数単位の明確な料金体系、契約期間の縛りがない柔軟性が評価され、導入が決定しました。

導入前には、教員向けの研修会を実施し、プライベートGPTの特徴や使い方、授業での活用方法について学びました。また、生徒向けにも利用ガイドラインを作成し、適切な使用方法を周知しました。

導入後の変化

プライベートGPT導入後、同校では以下のような変化が見られました。

授業での積極的な活用

情報科の授業では、プログラミング学習の際にコードの説明や エラーの解決にプライベートGPTを活用しています。生徒は分からないことをその場で質問でき、個別最適な学習が実現しています。

国語科では、小論文の構成を考える際のブレインストーミングツールとして活用されています。生徒は自分の考えを整理し、多様な視点を得ることができるようになりました。

英語科では、英作文の添削や対話練習に活用されています。生徒は授業時間外でも英語で対話する機会を持つことができ、実践的な英語力の向上につながっています。

教員の業務効率化

教員は授業準備や教材作成にプライベートGPTを活用しています。授業計画の骨組み作成、問題作成、保護者向け文書の下書きなど、様々な場面で時間短縮が実現しています。

ある教員は、「週に5時間程度かかっていた授業準備が、3時間程度に短縮できた」と報告しています。削減できた時間を生徒との対話や授業改善に充てることができるようになりました。

情報リテラシーの向上

プライベートGPTを使う中で、生徒は情報の真偽を確認する習慣や、適切な質問の仕方を学んでいます。AIが生成した情報を鵜呑みにせず、複数の情報源で確認する姿勢が身についてきました。

また、AIの回答が必ずしも正確ではないことを体験することで、批判的思考力が育まれています。

利用状況の可視化

管理者は、どのクラスでどの程度利用されているか、どのような質問が多いかなどを把握できるようになりました。これにより、効果的な活用事例を共有したり、不適切な使用を早期に発見したりすることが可能になりました。

具体的な活用事例

事例1: プログラミング授業での質問対応

情報科の授業で、Pythonプログラミングを学習する際、生徒はエラーメッセージの意味が分からないときにプライベートGPTに質問します。

「このエラーメッセージの意味を教えてください。また、どのように修正すればよいですか」という質問に対して、具体的な説明と修正方法が提示されます。

教員は全体指導に集中でき、生徒は自分のペースで学習を進めることができるようになりました。

事例2: 小論文指導での活用

国語科の小論文指導では、生徒が書いたテーマについて、賛成意見と反対意見をプライベートGPTに挙げてもらいます。

多様な視点を知ることで、生徒は自分の主張を深めたり、反論を想定した論理構成を考えたりすることができます。

最終的な小論文は生徒自身が書くため、思考力や表現力の育成につながっています。

事例3: 英語対話練習

英語科では、授業の最後の5分間を使って、プライベートGPTとの英語対話練習を行っています。

生徒は「今日学んだ文法を使って会話してください」と指示し、実践的な対話を行います。間違えても恥ずかしくない環境で、積極的に英語を使う機会が増えました。

教員の声

情報科 田中先生(仮名)

「プログラミング授業での質問対応が大幅に効率化されました。以前は生徒一人ひとりの質問に個別に答える必要があり、時間が足りませんでした。今は基本的な質問はプライベートGPTに任せ、私は本質的な理解を深める指導に集中できます。」

国語科 佐藤先生(仮名)

「小論文指導で、生徒の思考の幅が広がったと感じています。自分では思いつかなかった視点を知ることで、より深い考察ができるようになりました。ただし、AIの回答を鵜呑みにしないよう、情報リテラシーの指導も並行して行っています。」

英語科 鈴木先生(仮名)

「生徒が英語を使う機会が圧倒的に増えました。授業時間だけでなく、家庭でも英語で対話する生徒が増えています。英語学習へのモチベーションが高まり、定期テストの成績も向上しています。」

生徒の声

高校2年生 Aさん

「プログラミングの課題で分からないことがあったとき、すぐに質問できるのが便利です。先生に聞くのは少し恥ずかしいような基本的なことも、気軽に聞けます。」

高校3年生 Bさん

「小論文を書くときに、自分では思いつかなかった視点を教えてもらえるのが良いです。ただ、AIの言うことが全て正しいわけではないので、自分で調べて確認するようにしています。」

高校1年生 Cさん

「英語の対話練習が楽しいです。間違えても誰にも見られないので、恥ずかしくありません。毎日少しずつ練習しているうちに、英語で考えることが自然にできるようになってきました。」

導入のポイント

聖パウロ学園高等学校の導入事例から、以下のポイントが重要であることが分かります。

1. 教員研修の実施

導入前に教員がプライベートGPTを体験し、その特性や限界を理解することが重要です。教員自身が使いこなせなければ、生徒への指導もできません。

2. 利用ガイドラインの作成

何にAIを使ってよいか、使ってはいけないかを明確にすることで、適切な活用が促進されます。生徒と教員が共通理解を持つことが大切です。

3. 段階的な導入

最初から全学年で一斉に導入するのではなく、一部の学年や教科から始めて、成功事例を積み重ねることが効果的です。

4. 継続的な評価と改善

利用状況を定期的に確認し、効果的な活用事例を共有したり、課題を改善したりすることで、より良い活用方法が見つかります。

まとめ

聖パウロ学園高等学校のプライベートGPT導入事例は、情報セキュリティを確保しながら、生成AIを教育現場で効果的に活用できることを示しています。

生徒の学習支援、教員の業務効率化、情報リテラシーの向上など、多面的な効果が確認されました。

重要なのは、AIを導入すること自体が目的ではなく、AIを適切に活用することで、より質の高い教育を実現することです。同校の事例は、他の学校にとっても参考になる実践といえるでしょう。

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